お客様からよく聞かれることの一つに『お墓の地震対策について』があります。最も聞かれるのは『耐震パットを使っているか』という事です。
弊社では耐震パットは使用していません。
なぜなら、本当に効果があるかわからないからです。
この業界では今や多くの耐震(免震)対策グッズが流通しています。どれをとっても正直決定打に欠ける。本当に効果があった、、、という実証が得られていない印象です。
私たちが平成16年に経験した中越地震では、弊社で建立したお墓の7割は倒壊しませんでした。効果があったものは継続して使用していますし、その後改良を重ねたオリジナルな材料を使用しています。お客様には、ご来店していただいた際にそういった目に見えない部分までご説明させていただいております。
当時の復旧作業に当たる中で感じたことは、お墓の石と石の間に鉛玉の入っている施工は石が動いたり、倒壊した物が非常に多かったということです。石と石を繋ぐアンカーも抜けやすいものと抜けないものがあります。同様に石のつなぎ目で使われる金具もねじれて変形してしまう物があります。ボンドの種類や使用方法でもだいぶ強度が変わります。
最近の案件では、古いお墓を他店で耐震(免震)パットを入れた工事をしたものの、施工後2年でお墓の石が雪で動いてしまった、、、、というものがありました。
古い基礎コンクリート、古い台座はそのままに、お墓本体にだけパットを使っても丈夫にならないことは誰でも想像がつきます。地震以前に雪で壊れるものが、地震に効果があるとは思えません。
どんなに耐震(免震)グッズと言われる材料を使っても、その土地・風土に合わないとまったく意味はありません。そして正しい効果的な使い方をしないと意味がない。
また、お墓の構造自体が弱いとどんないい材料を使っても強くはなりません。基礎工事についても同様です。
お墓の耐震(免震)対策は材料を使ったから大丈夫という事はありませんので注意が必要です。
地震対策に絶対はないと思いますが、私たちは自社のノウハウを生かし、雪にも地震にも強いお墓となる様しっかり施工させていただいております。