時代の軌跡を伝える石碑

徒然日記

こんにちは。小千谷市の高見石材です。昨日3年ぶりの小千谷祭りが終わりました。久しぶりに街が賑やかな週末でした。祭りの季節は夏の終わりを感じます。

 

さて、夏といえば、天皇陛下ご一家が那須御用邸で休暇を取られたというニュースが毎年恒例となっていた事を思い出します。子供時代には、ご一家が休暇から戻られたというニュースで終わっていない夏休みの宿題を思い出して焦ったり・・・

 

しかし、この2年間、コロナ禍で那須御用邸での休暇はもちろん、遠方に出かけることを自粛されていらっしゃるご様子です。人々との交流はオンラインで実施されているようですが、平時の天皇陛下は日本全国津々浦々を訪問されており、その度にニュースとなっていました。現在の上皇、上皇后の平成時代を振り返った『旅する天皇(小学館)』によると、平成の30年間で移動した距離は62万キロに及ぶというから、その規模に驚いてしまいますね。こうした天皇陛下の外出の事を『行幸』皇后陛下と一緒の外出の事を『行幸啓』といいます。

中でも、『全国植樹祭』『全国豊かな海づくり大会』『国民体育大会』は『三大行幸啓』と呼ばれます。多くの場合、そこで詠んだ御製(和歌)を記した御製碑が、迎えた地域の人々の手によって全国各地に建てられています。また、三大行幸啓と限らず、各地の景勝地や施設を訪問した際に、行幸啓記念碑が建立されることも多くあり、写真とはまた違う形で平成の軌跡を今に伝えています。

行幸啓碑に限らず、様々な記念碑においても、昔から選ばれてきたのが石という素材です。

私ども石屋でも、学校や地域団体に関する出来事、さらには喜ばしい事だけでなく辛い災害の記憶を後の世代に伝えるために石碑を建てたい、というご相談をいただきます。どんな重要な出来事も、長い歴史の中では一瞬のことであり、ともすればすぐに忘れ去られてしまうもの。石碑を建てる事で、子どもや孫、ひいてはその先の世代まで、大切な記憶が伝え継がれていくことでしょう。

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