お墓基礎知識

同じ石でも名前が色々あるのです 

家業を手伝う事になり20年経ちますが、ずっとずっと思っていたことがあります。それは『石の名前』がまぎらわしいということ。

同じ石でも、店によってオリジナルの名前をつけて販売していることがあります。店でなく問屋さんがオリジナルの名前を付けている場合もあるのかもしれません。特に、外国産の石。さすがに国産の石に勝手に名前をつけて売るのは誰がどう聞いてもおかしな話ですから・・・。それにしたって、消費者目線からすると、ややこしい・わかりにくいと思うのです。

墓石の見積りで相見積をさせてほしいと言われることもあります。相見積の際はなるべく同じ条件で比べてほしいと思っていますので、寸法のわかる図面と使っている石の名前を教えていただく事にしていますが、私たちが聞いたこともないような石の名前の時がかなりある。念のため、石材商社(問屋)さんに聞いてみますが『わかりません・・・そのお店が勝手につけた名前じゃないですかねぇ・・・』の答えが返ってくる。一体どんな石なのかわからず、見積りのしようがない場合もあります。

世界のどんな石にも、世界的に流通している名前があります。中には呼び方が数種類ある場合もあります。問屋さんは『うちの会社では○○と言う名前で扱っていますが、△△△という名前で販売されている場合もあります』といった感じで教えてくれます。石屋が聞いた事もない石は市場に出回っていないリスクの高い(欠点の多い)墓石には向かない石の可能性もあります。

中国の石はG623とかG654といったように数字の名前がついていることが多いです。もちろん、きちんとした名前がついている物もあります。インドのアーバングレーという石はMD5と呼ばれることもあります。

今のところ、店舗ごとにオリジナルな名前をつけて販売する事に規制はないようです。オリジナルなカッコイイ名前にした方が何となく消費者の心に引っかかるかもしれないのも事実。でも、お客様からしたらわかりにくい、比較できない、むしろ何が正しいのかわからないだろうな・・・と感じています。見た目がよく似ていても、質と価格が全く異なる石も多くあるのです。商品を販売する側として、お客様にわかりやすく正しい情報や知識を提供したいと考えていますので、弊社では石問屋さんから仕入れた石の名前で販売しています。

 

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