野山でひっそり春を告げる花『カタクリ』

徒然日記

こんにちは。新潟県小千谷市の高見石材です。

3月になりました。長い冬も終わりかけているような、、、そんな天気が続いています。3月は卒業式のシーズンですね。卒業を迎える皆さんおめでとうございます。皆さんの未来が輝かしく希望に満ち溢れるものとなるよう願っています(*^^*)

さて、今日は花の話。早春の山を最初に彩る花の1つが『カタクリ』です。林や山の斜面などに静かに顔を出し、薄紫色の可憐な花をうつむき加減で咲かせる様子は多くの登山客に愛され、花言葉の『初恋』のようにまるで恥じらっているようです。切ない恋心を表すような姿にこの言葉はぴったりですね。

『カタクリ』は『カタコユリ』の略で『カタコ』とは『傾いたかご状の花』という意味です。日が当たると花弁が強く反り返る花の形が似ていることに由来していると言われています。

春先に花をつけ、夏まで葉をつけると、あとは地下で過ごすため姿が見えなくなるカタクリ。『スプリングエフェメラル~春の妖精~』とも呼ばれ、その可憐な姿はまさしく妖精のようです。

料理に使う『片栗粉』はその名のとおり、元はこの花の地下茎を砕いてとったデンプンのことを意味していました。江戸時代には、食用だけでなく、消化が良いことから病後の滋養薬としても使われ、お湯に溶かして飲ませていたとも言われています。しかし、カタクリから作られるデンプンはとても少量であったため、原料となるカタクリが多く採取されたことで江戸時代末期には激減してしましました。

今ではその数がどんどん減り、珍しい花になってしまった『カタクリ』。花が咲くまでに数年かかるとされ、保護活動が必要な花の1つとなっています。

可憐な春を告げる妖精の姿をこれから先も見られるよう、大切にしていきたいですね。

※ 現在は主にジャガイモからとったデンプンが片栗粉として販売されています。

 

関連記事